なぜ今、ラボラトリー方式の体験学習を用いた安全教育が必要なのか?
最近の建設業の安全対策の特徴として、立ち入り禁止措置や誘導員・合図者の配置といったものが多く、 禁止事項等のルールに従うことを徹底させようとする傾向が強くなっています。ここで疑問が湧いてきます。 誘導員や合図者を設置することはリスクを減らすために大切なことですが、本当にそれだけで安全・安心 な現場が実現できるのでしょうか?自分自身が考え、お互いの信頼関係の中で注意しあいながら、その 場でリスクを除去していくことができる人間関係を築いていくことこそが最も大切な安全対策ではないで しょうか?
体験学習法
日本の体験学習でよくみられる、「何らかの体験」をして、「その体験」だけで学習したとするものではない。「今、ここで」の体験によっての気付きを大切にし、さらには、共に体験し、気付いたこと、感じたことをわかちあい、その理解から学びを深め、次の行動へと活かして行くプロセスとしてシステム化された教育方法。 体験学習のねらいは、体験を通じて学習者が自ら「何を」気づくかということにあります。
ラボラトリー方式の体験学習
ラボラトリー方式とは「自分が自分のことをいろいろ試してみる(実験してみる)」という意味で、他者との 関係を創り出しながら、自分自身のこと、人間関係そのものをその中で主体的に学習する場をを意味し ている。ラボラトリー方式の体験学習とは、「今ここ」での自分の生の体験を他者とともに吟味することに よって、学習者の態度や行動の変化・成長を生み出す学習方法です。
(津村俊充著プロセス・エデュケーションより)
ラボラトリー方式の体験学習を用いた安全教育の実践研究
論文1(2013土木学会)
プロセスエデュケーションを導入した安全教育への試み
最近の建設業の安全対策の特徴として、立ち入り禁止措置や誘導員・合図者の配置といったものが多く、 禁止事項等のルールに従うことを徹底させようとする傾向が強くなっています。ここで疑問が湧いてきます。誘導員や合図者を設置することはリスクを減らすために大切なことですが、本当にそれだけで安全・安心な現場が実現できるのでしょうか?自分自身が考え、お互いの信頼関係の中で注意しあいながら、その場でリスクを除去していくことができる人間関係を築いていくことこそが最も大切な安全対策ではないでしょうか?
人間関係づくりを考慮した安全教育の実践研究
論文2(2014土木学会)
「人間関係づくり」に注目した体験型安全教育への試み
体験型自然環境プログラムは、防災教育にも使えます。例としてプロジェクトWETのアクティビティ 「8人がひとりのために、ひとりがみんなのために」、「雨水」、「私の水アドレス、行動を起こせ!」 などで、防災を学ぶことが可能となっています。